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「乳房」 伊集院 静 著

S_007  この作品は学生時代に一度読んでいたのですが今、再読すると深い心模様を改めて感じました。

 妻は余命があまりないだろうとされる病です。夫は病室で彼女を看病しながら黙って涙を流したり。昔、「いくら惚れても、男と女は一人。」そう信じていた彼の心移りを感じさせたりもしました。私もそう思っているのですがどうなのでしょうね、笑。妻は病室から夫をさりげなく気遣います。二人の共通の友人である三郎の心情もうまく表現され、病気が背景にある作品に素晴らしい彩となっています。

二人が出会った頃の話なども散りばめられ、その健康さが更に心に沁みるものとなっています。

伊集院さんといえば、夏目雅子さんの旦那様だった方ですよね。若かりし彼女と短歌のやりとりで思いを伝え合ったと聞いた覚えが。夏目さんへの思いが凝縮された作品なのだろうかと思ったり。とっても素敵な作品だと思います。

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